ドミニカ共和国観光:プンタカナに行こう(基本情報)

カリブの楽園ドミニカ共和国。日本では冬にあたる時期、24〜25度位の温暖な気候で、椰子の木の木陰のビーチで快適な毎日をおくることができます。ビーチチェアに身を委ね椰子の葉から透けて見える青空、まばゆいほどの白砂は足に心地よく、ずーっと続く海岸線は見飽きることがありません。オールインクルーシブ・プランのホテルなら飲み放題、食べ放題の滞在も楽しめます。

この国の地理・歴史、そして気候・治安などの基本情報を押さえておきましょう。行き方についても説明したいと思います。


1. ドミニカ共和国の地理

イスパニョーラ島にハイチ共和国とドミニカ共和国が共存

ドミニカ共和国 Republica Dominicanaはカリブ海イスパニョーラ島の東側3分の2を占める国です。西側3分の1はフランス語圏のハイチ共和国。

なおドミニカ共和国のあるイスパニョーラ島は大アンティル諸島に含まれ、その南の小アンティル諸島の小島ドミニカ国とは関係がありません。

カリブ海周辺

ドミニカ共和国の東側はサトウキビ栽培の農園が広がっており、北東部分がプンタカナと呼ばれる所以となっています。カーナはサトウキビの意。プンタは英語で言うpointですから、サトウキビ地点という訳ですね。北側にはバヴァロ・ビーチが広がっており、ここに多数存在するリゾート・ホテルに行くにはプンタカナ空港に到着する便を予約すると良いでしょう。

島の南バヤイべ・ビーチもリゾートホテルがいくつかあります。ここに滞在するなら、首都サント・ドミンゴかプエルト・プラタ空港に着陸する便を選ぶと良いです。


2. ドミニカ共和国の歴史

1492年にクリストファー・コロンブスがヨーロッパ人として初めて上陸、「スペインの島」と名付けたのがイスパニョーラという島名の由来。1496年にコロンブスの弟バーソロミュー・コロンブスにより新大陸最初の植民地「サント・ドミンゴ」が建設されました。島の南東部に位置し、現ドミニカ共和国の首都です。

先住民のインディアンは奴隷として金鉱等で酷使され、疫病でほとんどが死滅してしまいます。スペインはアフリカから大量の黒人を連れてきてサトウキビのプランテーションを導入しました。

以後フランスやスペインの占領を受けるが、1821年にハイチ人に征服されスペイン・ハイチ共和国となり、この結果イスパニョーラ島におけるスペイン人の人口は激減しました。

1844年にハイチから独立。1861年スペインの支配下に入りますが、1863年にはドミニカ回復戦争が行われ、1865年スペイン撤退により独立を果たし現在の国名となりました。

1930年から30年間はトルヒーニョによる独裁政治が行われました。


3. ドミニカ共和国の住民

住民の人種構成は、ヨーロッパ系16%、アフリカ系11%、ムラート(白人と黒人の混血)73%です。本来インディアンが住んでいた筈のこの土地でどうしてこのような人種構成になったのかは、上の歴史から理解することができますね。

言語はスペイン語が公用語、ホテル等観光業に関わる従業員は英語も話せます。カナダやフランスからの滞在客も多いためフランス語を話すスタッフも多いようです。


4. ドミニカ共和国の気候

123456789101112
平均気温(°C)242424,5252625,52727,52827,525,525
降水量(mm)665353691241047910410215211779

ドミニカ共和国に行くなら、何と言っても12〜3月がお勧めです。カラッと晴れ、海からのそよ風が暑さを和らげてくれ、また湿度も高くないため木陰では涼しく過ごすことができます。

アメリカやカナダ、欧州の人々は長い冬を中断するため、この期間に1〜2週間の休暇を取ってこの温暖な土地でバカンスを過ごします。日本も同じく北半球で冬は寒いので条件は同じですね。

尚、毎年6〜11月はハリケーン・シーズンなので避けておいた方が無難です。


5. ドミニカ共和国の観光、治安

美術館や歴史的モニュメントを見たり、現地料理を味わったりといった観光より、浜辺のリゾート地でゆったり寛ぐための場所と思った方が良いと思います。

島の北東プンタカーナや南東のバジャイベで海岸に面し、プライベート・ビーチを持つホテルをBooking.com等で探すと良いと思います。

というのは首都サント・ドマングは治安が悪く銃を所持する人も多いので事件に巻き込まれる可能性があるからです。絶対に一人では行かないで下さいね。どうしても首都を訪れたいという方は、上記リゾート地のホテルで1日エクスカーションを申し込み、ガイド同伴で見学すれば良いかと思います。

プンタカーナのリゾートホテルの内部はセキュリティが行き届いているので安心ですが、ホテル外部は特に見るものもないし、治安が良いとも限らないので出歩かないに越したことはありません。


6. 時差

日本との時差は−13時間で、昼夜が逆転します。日本でこれから1日を始めようという朝8時が現地では夜7時、日本でそろそろ就寝しようかという22時が現地時間の朝9時という具合です。

時差ボケは毎日1時間解消するとして13日はかかるという訳。でも現地ではビーチのデッキチェアに寝そべってゆったりするだけですから、無理して時差を解消しなくても良いかもしれません。それこそ夜はホテルの屋外のバーで飲み放題のピニャ・コラダ(パイナップル・ベースのアルコール)を飲みながら友人と談笑するのも良いかもしれません。

アメリカ、カナダからのバカンス客はほとんど時差がないため普通に昼間の活動もナイトライフも楽しんでいるようですが、欧州からのバカンス客は時差が5時間ほどあるため、夜19時位になると(フランスやドイツの時間で24時)夕食を済ませると早めに自室に戻って寝るようです。

ドミニカ共和国はサマータイムを導入していないので日本との時差は常に13時間です。


7. 通貨と支払い

ドミニカ共和国の通貨はペソでDOP (Dominican peso)で表されます。1ドル=約50ペソです。

オール・インクルーシブ(全食事、飲物、空港送迎含む)プランでのホテル滞在であれば現金の必要はありません。

部屋のベッドメーキングや掃除に対してお礼のためチップを残したい場合は若干アメリカ・ドルやユーロを持っていけば良いし、置かなくても心配いりません。お札であれば日本円でも良いかもしれません(硬貨は換金できないので不可)。1晩1人あたり1ドルが相場(2人で10泊したら20ドル)というのが一般的な相場です。滞在最終日に枕の下に忍ばせておけば自分に対するお礼だと理解してもらえます。

ホテルが提案するエクスカーションはドル建てでクレジットカード決算できますし、ちょっとした買い物もクレジットカード引き落としの機器があればできます。

ビーチで勧誘するエクスカーションは信用しない方が良いです。お金だけ前払いで、払ったは良いもののサービスが行われないというケースもあると聞いたことがあります。

現地ではドルもペソも現金は全く使いませんでした。エクスカーションとショップで水着を買うのにクレジットカードを使った位です。


8. ホテル、水のクウォリティ

ホテルはビーチに面した5つ星ホテルのオール・インクルーシブを予約すると良いでしょう。

4つ星以上であればビーチにもバーがあり、ホテルの食堂に戻らなくても、ビーチにいながら水着のままで昼食を摂ることができます。飲み物もいつでも注文でき、自分のビーチチェアに持っていって飲むこともできます。追加料金も掛からないので財布を持ち歩く必要がないのも便利。

カリブ海の島全体に言えることですが、浄水設備があまり整っておらず水のクウォリティがあまりよくありません。部屋には毎日ペットボトルが人数分差し入れされ、歯を磨く時にこれを使う人もいます。

部屋にドリンクバー(ウイスキーやジン)が備え付けられていますが、これは宿泊料金に含まれるホテルと、込み(飲み放題)の所があり、チェックイン時に説明がある筈です。

プールサイド等のバーでの飲み物はもちろんオールインクルーシブに含まれます。

ディスコでの飲食は別途料金になると思われるのでその辺りも認識しておいて良いかと思います。

4つ星以上であれば、食事に使う水はペットボトルのミネラルウォーターで、ドリンクに入れる氷もミネラルウォーターを凍らせたものを使う筈です。

ただ一度4つ星クラスのホテルに宿泊し、5つ星かと思うような設備・食事ではあったのですが、お腹をこわすこともありました。5つ星ホテルを勧めるのはこの理由からです。それに加え念のため腹下しの薬を充分に持っていくと安心かもしれません。


9. ドミニカ共和国への行き方

日本からの直行便はないのでアメリカか欧州を経由することになります。

JALやANA、ユナイテッド航空でアメリカの都市に着陸、一回乗り換えてプンタカーナに行くというのが良いと思います。以下は現在確認できる発着時刻で、実際に予約する際には変わっている可能性大なので、実際に旅行を計画される方は航空会社のサイトで確認するようにして下さい。イメージを掴むのに役立てばと思います。

航空会社 成田発 ニューヨーク着
JAL 19:30 18:25(+1)
ANA 17:45 16:30(+1)
United 17:45 16:30(+1)

アメリカ着がこの時間ですから、次のプンタカーナ行きは翌日になります。乗り継ぎ時間15時間、25時間などざらですから、いっそニューヨークに一旦滞在し、翌朝プンタカーナに向かうと良いかもしれません。

  ニューヨーク発 プンタカーナ着
United 7:48 12:35
United 8:58 14:05
JetBlue 9:52 14:42

 

他にもワシントン経由やパリ経由もありますが、現地で大きく乗り継ぎ時間がかかるので、乗り継ぎというよりも経由地で一泊と捉えた方がストレスが少なくて済むかもしれません。


下のBooking.com でホテルを探す場合、左側の枠で「5つ星」と「オールインクルーシブ」「ビーチフロント」の3つにチェックを入れると検索しやすいかと思います。1〜3月、現地で1週間ほど過ごす日程が良いと思います。

Booking.com