シャルル・ド・ゴール空港でナヴィゴ Navigoを購入してRER B線でパリ市内にアクセス

1. パリ観光で大活躍するNAVIGOとは

別記事「パリ市内の移動、Navigoがお得」でも記述した通り、1週間ないし1ヶ月のNavigoというパスを購入すると、その期間メトロ、バス、トラムが乗り放題になります。ゾーン(範囲)制になっていてパリ中心部がゾーン1、そのすぐ外側がゾーン2、一番外側がゾーン5です。

パリ中心部ゾーン1だけのNavigoはありません。5ゾーン全てをカバーするパスを購入することになります。1週間22,80ユーロでパリ近辺の公共交通機関(メトロ、RER、トラム、バス)が乗り放題になるんだから安いものです(最初のカード作成時のみ5€追加)。日本のSuicaやPasmoは改札口にピッとかざして入るのは共通ですが、日本では乗車区間分の運賃はその度に引かれて行き残高が不足すると追加してチャージしなければなりませんね。Navigoは定額制Forfaitで期間中何回乗っても追加料金なしです。

空港は一番外側のゾーン5にあるのでこのNavigoがあれば、シャルルドゴール空港⇄パリ市内の移動もできてしまうんです。ユーロ・ディズニーもゾーン5です。

これは使うしかないですよね!

唯一の注意点は1週間パスの有効期間が購入してから1週間ではなく、月曜から日曜である点です(1ヶ月パスは月初から月末まで)。月曜、火曜、水曜にパリに到着するならすぐに迷わず購入すべきでしょう。木曜だと4日間使えるので自分だったら買うかな。金曜日に購入する場合、自動的に次の月曜から使用できる券になる筈です。

または例えば土曜から翌週の土曜まで滞在する場合、月曜から6日間Navigoを使い、帰国日にRER B線あるいはロワシーバスで空港に行くのにも利用することもできますね。

2. Navigoの購入場所と購入方法

しかし…。いざ空港に着いてみるとNavigoの購入場所が分かりにくい

そういった事態を防ぐため購入場所、留意点を説明したいと思います。

2.1 Navigoで乗れるロワシーバスのすすめ

その前に一言。治安面もあるので、初めてのフランス旅行、あるいは女子のみでの旅行であればロワシーバスル・ビュス・ディレクトは廃止)により空港⇄パリ市内を移動することをお勧めします。片道16,20€です(2023年1月現在。2022年まで13.7€だったのが23年1月に一気に値上げ!)。

ロワシーバスはパリ市の交通公社RATPが運営しているので、Navigoがあれば1週間分チャージして乗れるのですが、物理的にこのカードがないとチャージすることができません。RER乗り場手前のNavigo窓口に行ってNavigoを購入してからロワシー乗り場まで戻ってくるか、乗り場手前の発券機でロワシーバスのチケットを購入するすることになります。

ロワシーバスの券売機、チケット購入もNavigoチャージも可能。カード払い可能。

後述するようにロワシー空港は航空会社によりターミナル1(T1)に到着するかターミナル2(T2)に到着するか決まってきます。

日本直行便を扱う3社のうち、エールフランスは従来よりT2E、JALは10年ほど前にT2FからT2Eに変更、2023年にCDG空港ターミナル1の工事が終了し、ANAはT1からの発着に戻りました。

ターミナル1に到着する場合はNavigo購入のための窓口はロワシーポール(後述)という場所にあり、ここにもロワシーバス乗り場があるので(発着地点)、パス購入&チャージ後すぐロワシーバス乗り場に行けば良いです。(ターミナル1から乗車する場合は到着階の32番ゲートを出てすぐ目の前。)

ターミナル2に到着する場合は、Navigoの窓口RER乗り場の近くにあるので、そこで購入してから、ロワシーバス乗り場に戻るとなるとそれだけで1時間ほどロスすることになりますよね。というか購入した時点でもうRER乗り場の手前にいる訳ですから、RERに乗ってしまった方が手っ取り早いと思います。

繰り返しますがNavigoは起点が月曜なので、金曜以降に到着する場合は、Navigoの物理的なカードを持っていても持っていなくても、迷わずロワシーバス専用の券を購入してこのバスに乗ると良いでしょう。

6:00〜20:45 : 15分おき
20:45〜0:30 : 20分おき
料金:16,20€13,70€

ロワッシーバス券売機の操作方法
画面にタッチして操作を進めます。
1) 言語を選ぶ(仏語のままで良ければ画面にタッチ)
2)ナヴィゴにチャージするか、チケットを購入するかを選択
3)(チケット購入を選択した場合)ロワッシーバス専用券、パリ・ビジット(後述)、モビリス(1日乗り放題になる切符、1〜5ゾーン、24時まで有効(使用開始から24時間でないことに注意)のいずれかを選ぶ (下の写真)
4)支払い

RATP(パリ交通公社)運営なのでナヴィゴパス(1〜5ゾーン)でも乗車可ですし、この他にも、観光客向けの以下のパスでも、提示することによりロワッシーバスに乗車することができます。両者とも空港の観光案内所Tourisme Information (7:15~20:45、日曜休み)で購入できます。

RATPが提供するパリヴィジットparis visit
1-5ゾーン、5日券 76,25€、4-10歳までの小人38€ (24年1月現在)。1日券、2日券、3日券もあり。また1−3ゾーンのものもある。
交通機関のパスは切符と同じ厚紙(タッチ式ではない)で、改札に通す。
多くの美術館や観光関連で割引になり(例えば、ヴェルサイユ宮殿10€→7€、セーヌ河遊覧船2€割引、デパートでの10%割引など)、何曜日から有効といった制約がなくすぐ使い始められる。1−3ゾーンもあり(ロワッシーバス乗車不可)、5日でなく有効期限1日、2日、3日から選ぶこともできる。それぞれの値段はこのサイトで確認できる。

パリ地方行政が提供するパリ・リージョン・パスParis Region Pass
最近できたパスでお勧め。2024年現在販売停止中。
交通機関はカードをかざして改札を通る(ナヴィゴと同じ形式)。
以下の3種類から選ぶ。有効日数も1日〜5日から選べる(以下に記載する価格は5日有効のパス)
ディスカヴァーDiscover (76€) : 1〜5ゾーンの交通パス + セーヌ河クルーズ(1回)
エクスプロアExplore (109€) : 上記 + 乗り降り自由オープンバスツアー
エクスペリエンスExperience (170€) : 上記 + 4日間有効のミュージアムパス(美術館やヴェルサイユ宮殿でチケットを購入するための列に並ばなくて済む)
観光局が閉まっている場合(日・祝日、平日の営業時間外)は購入できない(その対処法は後述)

他にもタクシーという選択肢もあり、これなら3人でシェアすることで1人20€以下にで滞在先まで行くことも可能です。値段が決まっているので安心して利用することができます。右岸(セーヌ河以北)は56€、左岸(セーヌ河以南)は65€(2024年2月から適用)。

どれがお得かは別の考察が必要になり、この記事の主旨とは異なるので詳細は省かせて頂きます。このような選択肢があるということを知って頂き、自分の目的に合った方法を選ぶと良いかと思います。

目的のための手段であって、手段が目的になってしまったら本末転倒ですから、ね。

空港の観光案内所Tourisme Informationは、ターミナル2Eに到着の場合ゲートを出てから左に行ってすぐの所にあります(ターミナル2Fもゲートを出て左に行くとあります)。(標識がない!ので利用する場合は覚えておきましょう。T2EもT2Fもゲートを出て左。)

ゲートに戻って「バス」の標識に従って進むとロワッシーバス乗り場です。5分以内で移動できる距離です。

ナヴィゴは既にカードを持っている場合はロワッシーバス乗り場でチャージすることができますが、初めてのパリ旅行で、CDG空港に到着してから入手したい場合は空港の鉄道駅の窓口に行かないと購入できません。アライバルゲートからすぐの観光局で入手できれば良いのですけどね。空港駅へ行けと言われてしまいます。

2.2 空港の観光案内所

ターミナル2到着で、以下の状況に1つでも当てはまる人は、到着ゲートを出たらまず空港の観光案内所に行くと良いかもしれません。
①フランス滞在中どこでもWifi接続してスマホや、これをルーターにしてパソコンでインターネット接続したい人。

→SFRやOrangeのsimカードはここで購入できます!40€弱で20〜30GBのインターネット接続、欧州域内通話無料、14〜30日有効といった内容でオペレーターによってはこれに2時間の国際通話あるいはsms送受信も利用できます。

②パリヴィジットやパリ・リージョン・パスを購入したい人。

↑金曜以降の到着でNavigoを購入しても意味がない、ロワッシーバスでパリ市内に行きたい、でもどうせなら2〜5日ほど交通機関が乗り放題になり、プラスアルファの特典がついたパスを買ってしまおう、という人ですね。

③無料地図を入手したい人。他にパリ観光で質問がある人。スペクタクルやセーヌ河クルーズなど単体で購入したい人。

日曜日や営業時間外でこの観光案内所が閉まっている場合は、以下で対応できます。
①simカードは後述する通り空港の売店RelayでOrange社のものを購入できます。
②パリビジットはロワッシーバス乗り場手前の券売機で購入することができ、そのままロワッシーバスに乗車。
パリ・リージョン・パスはここでは購入できないので、とりあえず専用券を購入してロワッシーバスに乗るか、タクシーで市内に行く。市内のGalerie Lafayetteメンズ館1階(フランス語では地階)の観光局(月ー土10時ー20時30分、日曜11時ー20時)に行ってパリ・リージョン・パスを購入。Galerie Lafayetteはオペラ座の裏手ですから、ロワッシーバスを下車して直行するのもありですね。後述するオランジュ(携帯電話オペレータ。日本のNTTドコモのような立ち位置)もオペラ座の近くにあるし。

ギャラリーラファイエット メンズ館地階にある観光局

2.3 Navigo購入場所

まずはCDG空港の構成についてお話ししておきます。

シャルルドゴール空港 全体像とRER B線乗り場

さて本題に近づいてきました。その前に予備知識を。

シャルル・ド・ゴール空港ではターミナル1とターミナル2の2箇所に分かれており、CDGVAL(朝4時〜深夜1時まで年中無休、CDGはシャルル・ド・ゴール空港の意味、VALは軽量自動列車ほどの意)という無料地下鉄が両者を結んでいます。エール・フランス(AF)日本航空(JAL)ターミナル2Eゲート(T2E)に到着、全日空(ANA)はターミナル1に到着します(2024年現在)。

CDG空港ターミナル1

他社便を利用することがあるかもしれないので記述しておきます。

ターミナル1は5層構造になっており、ここに到着の方は次の手順を踏みます。


エレベーターで一番下の第2層(Niveau2)に降りる。
②CDGVAL(無料)に乗って両ターミナルの間に位置するロワシーポールRoissyPole駅(上の地図では緑の丸枠で囲った所)で下車。ターミナル2に行ってしまうとややこしくなるので必ずロワシーポールで下車すること(下の路線図参照)。
③RER B線改札口の近くにある窓口でNavigo Découverteを購入
④写真を貼り、必要事項を記入してNavigoを有効にする。窓口の係員によってはここまでやってもらえる場合もあるようです。
④RER B (あるいはバス乗り場に行ってロワシーバス)に乗車。
他にもいくつかのバス停留所がありますが、ロワシーバスの赤いロゴを目印すれば見つかると思います。

CDGVAL(CDG空港の無料地下鉄)の路線図

Pôle様々な要素の結合地点のような意味合いがあり、第1ターミナル、第2ターミナル、第3ターミナルを結びつける場所でもあり、空港とパリ市を繋ぐ地点でもあり、RER Bやバスの乗り場、NovotelやIbis等のホテルもあり、つまり空港周辺で要となる場所です。

ちなみにターミナル1の構造は以下の通り。
5階 到着ゲート
4階 搭乗手続きを行う各航空会社カウンター
3階 出発ゲート
2階 レストラン、売店、CDGVAL乗り場

ということで、CDG空港第1ターミナルはロワシーポールとセットで完結すると認識すればOKです。

CDG空港ターミナル2

ターミナル2Eに到着する方は、到着ゲートを出てから正面上部の看板の表示に従ってtrain、RERを目指します。RER乗り場の手前のホールNavigoパスを購入できる窓口があります(行き方は写真付きで後述)。ロワシーポールに行く必要はありません(必要はないけれど、最近のロワッシーバス混み具合を加味して、確実に座れる出発地点から乗るためにロワシーポールに行くのはあり(後述))。

観光案内所tourisme information(7:15~20:45、日曜定休)は先述の通りゲートを出て左に進んですぐの所にあります。simカードを購入したり、無料地図を入手できます。ここでNavigoの物理的なカードが購入できれば便利なんだけど、色々とあるんでしょうね、縄張りというか。

2.3 Navigoの購入方法

行き方は写真入りで説明するため長くなるので、購入とチャージ方法を先に記述してしまいたいと思います。

5€支払ってNAVIGOのカードを購入し、自分で写真(横2,5cm、縦3cm、日本から持参しておくと時間の節約になる)を貼り、券売機でチャージするのですが、他の方の体験談で、使用する日付を明記したメモと写真を渡したら窓口の人がチャージまでしてくれた、ということもあるようです。言葉に不安がある人は、Navigo、1 week、9〜16 March、YAMADA Tarô等と記載したメモを用意しておくと良いかもしれません。

自分で券売機でNAVIGOをチャージする場合は、次の要領で。

1. Navigoのカードを券売機の所定の場所に置く。
2. 画面をタッチして言語を選び、指示に従って1−5ゾーンの1週間パスを選ぶ。
3. クレジットカードを挿入して支払う。クレジットカード機器の小画面にカードを引き取って良い旨表示されたらクレジットカードを引き取る。
4. 画面にチャージされた旨画面に表示されたらNavigoのカードを引き取る。

チャージされた旨 画面に表示されるまでNavigoのカードは置いたままにして下さい。Navigoカード置く→クレジットカード挿入→クレジットカード抜き取る→Navigoカードを引き取る、の順です。

NAVIGOをチャージしたらようやくRERに乗れます。在来線SNCF(標識にはGrande ligneと記載)でなく高速地下鉄RERのホームの方に行ってくださいね。改札ゲート上部(紫色の楕円形部分)にNAVIGOをかざすと通れます。

3. シャルルドゴール空港ターミナル2のNavigo窓口

それではようやく本題です!

CDG空港T2の到着ゲートを出てから、Navigoを購入できる窓口までの行き方を写真入りで見て行きましょう。(T1に到着する方は該当しません。上記を参考にしてください。)

シャルル・ド・ゴール空港に到着し税関を通って荷物を引き取った後、T2Eの到着ゲートを出ると以下のパネルがあります。

ターミナル2Eのゲートを出た所にある標識

電車(在来線および高速地下鉄RER)は左、バス(ロワッシーバス)*は真っ直ぐ、タクシーは右へ行け、ということです。標識にはありませんが、観光案内所は電車と同じくです。

*ルビュスディレクトLeBusDirectは廃止されもう存在しません(22年5月現在)。

NAVIGOを購入してRERに乗るわけですから、「Trains」の標識に従って左に進めば良いわけです。

左に進んだ通路の途中にも「電車Train、真っ直ぐ」という意味の標識があります。突き当たりの登りエスカレーターまで行きます。

エスカレーターを登ったらそのまま前の歩く歩道に乗って進みます。

登った所にあるのがこの標識。「RER B線(は真っ直ぐ)」という案内が現れます!あとはこの白抜き青丸にBを目印に進めば良し。

ターミナルEとDの間のスペースに出たら右手のエスカレーターで下に降ります。

在来線SNCF乗り場(Grandes lignes)と、パリ市内に行く高速地下鉄RER B線 乗り場(vers Paris)の案内が見えます。

大きく「S」と書かれているのは南側Southという意味。反対側には北側Northを示す「N」。

このフロア、右後ろへ回り込んだ所にフランス国鉄の券売機、RERのチケットやNAVIGOを購入できる窓口があります。

↑ ここです! SERVICES NAVIGOと分かりやすく記載されています!(以前はRATPともNAVIGOとも記載されておらず分かりにくかった…)。ここでNAVIGOパスが買えます。カードは5€でチャージしてくれた場合は合計額を支払います。

(この日はちょうどRER B線の工事で空港から市内までの区間が運行停止になるという、何十年に1度あるかないかの稀な日に当たってしまい、臨時バス乗り場の案内が扉の両脇に建てられていました…。)

窓口でチャージしてくれなかった場合は、自分で写真を貼り氏名や日付等必要事項をパスに記入しましょう。そして先ほどずらりと並んでいた券売機で1週間分(あるいは1ヶ月分)チャージします。機械の紫色部分にNAVIGOカードを置いて、タッチパネルで操作します。支払いはクレジットカードで。

RERのホームに降りると停車駅の表示されたパネルがあると思います。大きな荷物があるので、各駅停車の電車ではなく、北駅とレ・アールのみに停車する快速に乗ると良いですよ。

電車は5年ほど前に少しずつ新しいモデルに入れ替わっています。下のような電車に当たったらラッキー。新型でスーツケースも置ける荷物置き場があり空調も効いており快適です。

4. ターミナル2の窓口でNavigoを入手後、パリ市内行きのロワシーバスに乗る場合

パリ市内での滞在先がオペラ座周辺の場合は、やはりロワシーバスで行きたい所です。2通りの選択肢があります。

①先ほど降りてきたエスカレーターを登り、歩く歩道の手前でCDGVAL乗り場に降り(無料なので降りるとすぐにプラットホーム、早朝4時〜深夜1時、4分毎に運行)、1駅目のロワシーポール下車。標識に従ってロワシーバス乗り場に行く(飛行機とエッフェル塔を組み合わせた赤いロゴが目印)。

赤と白を基調として飛行機とエッフェル塔を組み合わせたロゴ

②今来た道を戻り、そう、到着ゲートを出た所まで戻ってから、標識に従ってロワシーバス乗り場に行く。

ル・ビュス・ディレクトが廃止されてから、ロワッシーバスは大変混み合うようになりました。T2EFの乗り場に到着する時には既に1/3程席が埋まっており、満席(立ったままの人も)状態で出発することが本当に多くなりました…。

なので出発地点であるロワッシーポール(=ターミナル3) に行ってバスに乗る、①の方が良いかもしれません(実は裏技)。通常パリ市内まで1時間15分程ですが、夕方など渋滞の場合はもっとかかることがありますから、確実に座れる方法があるならそうするに越したことはありません、よね…。

4. フランス現地でSIMカードを入手

付け加えておくと、フランスで現地の携帯電話SIMを入手することを考えている方は空港にいる間に購入することをお勧めします。

フランスの大手通信会社としてはオランジュOrange(元フランス・テレコム)、Buygue Telecom、SFRの3社が挙げられます(日本でいうNTT docomo、ソフトバンク、KDDIみたいな立ち位置)。オランジュのSimカードだと2時間の通話、4Gデータ通信20GB、使用開始から2週間有効で、39,99€(Orange Holidayという呼称。こちらのサイト参照)。

T2Eのゲートを出て左に行ってすぐのところにある観光案内所Tourisme information (7:15~20:45、日曜定休)で上記3社のsimカードを購入することができます。自分が行った時はSFRのものだけ在庫があり他2社のものは売り切れでしたが。

パリ市内に入ってしまうとなかなか売っている店が見つかりません。パリ中心地のレアールのショッピング・センター内のオランジュのブティックでも扱っていないようです。携帯電話も販売する大手電化製品店ダーティーDartyでも探しましたが扱っていません。

市内のキオスクでLycaのSimカードが売られていましたが、自分でチャージしなければならず分かりにくいと思います。

オランジュのSimカードは空港内のRelayという売店のレジ裏にもあります。↓のような感じでぶら下がっています。Relayは空港や鉄道駅によくある売店です。

値段(39.99€)及びオレンジ色のロゴで探すと見つけやすいかも(中段左側にありますね)…

Relayという売店は鉄道駅にもありますが、外国人用のSimカードなんてあまり需要がないので販売しているかどうか…(鉄道でアクセスするヨーロッパ人は皆自国で加入している携帯電話でフランスでも通話・データ通信ができるので)。やはり空港にいる内に入手すると良いです。

空港で入手できずパリ市内に着いてしまった場合は、オペラ座裏のオランジュ旗艦店(大型ショップ)があるのでここなら確実に入手できると思います。ロワッシーバスはオペラ座の裏手に到着するので、ここで入手することもできますね。

5. ナヴィゴ・スメーヌを購入してもメリットがない場合の対処

金・土・日にパリ到着でナヴィゴ・スメーヌ(Semaineは英語で言うWeeklyの意)を買っても翌週月曜から有効のものになってしまうとか、月曜から3日間位しか使わない場合などですね。

5.1 観光客用のパスを購入

パリ・ビジットやパリ・リージョン・パスという、2−5日間パリ市内の交通機関が無料になり、美術館等の入場料が割引になる(前者)/含まれている(後者)パスの購入するのが1つの方法です。

月曜を待たずに有効化してすぐに使えます。

前述したようにこのパスでロワッシーバスに乗って市内に行けますし、金・土・日・はこれでフルに美術館めぐりをしたり、ヴェルサイユ宮殿観光、セーヌ河遊覧ができます。月曜からNavigoを使う。

5.2 一日乗り放題になるパスを購入

1日単位で使えるNavigo Jour(Jourは英語で言うDailyの意)もあります。タイミング的に1週間のナヴィゴをすぐに使い始めることができない場合、パリ市内には専用の券を購入してロワシーバスで行き、1日に5回以上地下鉄やバスを使うことが予想される場合は、このForfait jourの1−2ゾーンを購入するのもありですね(2022年5月現在、7,50€ 8,45€)。これも使用開始から24時間ではなく、その日の24時に無効になってしまうので注意。

ナヴィゴにチャージせず、切符の形(タッチ式ではない)で1日乗り放題になるものはモビリスmobilisと言います。RATP窓口で購入可(1-2ゾーン8,45€7.50€、1-5ゾーン20,10€17.80€、写真不要)。

帰国時にナヴィゴあるいはモビリスでロワシーバス乗車を考えている場合、1-5ゾーンが必要になることに留意してください。ロワッシーバスの乗車券(16,20€13.80€)を購入するのが基本ですが。

5.3 普通の乗車券を購入する

別に「乗り放題」にこだわらなくても良いんですよね。

パリ市内では地下鉄の1駅や2駅、いや3〜4駅くらい普通に徒歩で行けちゃいます。凱旋門からコンコルド広場までみんな歩いていくと思いますが、これがパリ地下鉄の4駅分の距離です。

なので1回だけ使える紙媒体の乗車券Ticket T+ を購入すると良いかもしれません(24年2月現在2.15ユーロ!)窓口でも券売機で購入可能。券売機の操作自体は分かりやすいのですが、その都度購入するのは面倒ですよね。絶対に使うと分かっているならその枚数を一度に買ってしまえば良いです。

以前はカルネcarnetという10枚セットで少し割引になったものが売られていましたが、余ってしまったらかえって高くついてしまいますよね(定期的に来る予定があるなら別ですが)。ナヴィゴが登場する以前は、このカルネを購入するのがパリを旅行する人の常識でした。

実はパリ交通公社RATPは紙媒体のカルネを廃止する方向で動いているので、もう忘れてしまって良いかもしれません。
2022年10 月:多くの駅の券売機でカルネの取り扱いが中止 → 窓口、主要駅の券売機では購入可能
2023年中:全ての駅の窓口、券売機で販売中止

1枚あるいは複数の紙切符ticket T+ を定価で買うことになります(高くついた分 後日使うナヴィゴで取り戻しましょう)。

この辺で説明を終えたい所ですが、新しい種類のナヴィゴが出てきたため説明を追加するべきかもしれません。混乱を回避するのが目的ですが、余計混乱させてしまうかも。

実はナヴィゴには以下の3種類があります。
Navigo:パリ及び近郊の市民が月・年単位で加入する定期券。自動引き落とし。
Navigo Découverte:観光客を含む短期滞在者が購入するICカード。5€でカード本体を購入し、 写真を貼って氏名を記入の上、券売機で1日パスや1週間パス、1ヶ月パスをチャージする。1回乗車券のチャージ不可。← 本記事で説明しているのはこのナヴィゴ・デクヴェルト。
Navigo Easy:カード本体は2€で1回乗車券やカルネ(乗車券10回分)をチャージする。1週間パスや1ヶ月パスのチャージ不可。←2019年に導入

先に「紙媒体のカルネは廃止の方向」と記述しましたが、この最後のナヴィゴ・イージーでは「電子媒体でのカルネ」をチャージすることができます。割引価格で。1回乗車券や紙媒体でいうMobilis(1日乗り放題のチケット)もチャージ可能。でも1週間券をチャージできないのでは我々観光客には使い勝手が悪すぎるので、これは選択肢から外して良いと思います。

単にNavigo下さいと言った場合、 Navigo découverteを指すのが当たり前でしたが、今後係員によってはNavigo Découverte? Navigo Easy?と訊いてくる恐れもありますよね。そのために一応説明しておいた次第です。(1週間パスをチャージするのであればNavigo Découveteと答えれば良いです。)

(Navigo Découverteにも1回乗車券やカルネがチャージできればこんなややこしいことにならないんですけどね。色々あるんでしょう、1週間パスを使うつもりが乗車券の方が引かれてしまった、等の事態が想定されるとか…。)

あとがき

シャルル・ド・ゴール空港でのNAVIGOの購入場所、本当に分かりにくいですが、この記事で少しでも不安が解消されたら嬉しい限りです。どうせNAVIGOを入手してパリ市内を観光することになるのなら、空港から(あるいは帰りの空港行きに)これを使えばかなりお得ですね!

タビリオ
NAVIGOは月曜から日曜までであることに注意してくださいね。使用開始から1週間ではありません。

Navigo購入に必要な写真を日本から持参することをお勧め。プリクラのような写真機もありますが、写りが悪い(それに長時間フライト後の顔なので下手すると人相も悪くなったり…)場合があるし、操作方法に戸惑ったり、必要なコインがなかったりで面倒なことになってしまいます。

このNavigoのカードがあれば次回パリに来た時、ロワシーバス(RATP運行のオペラ行き直行バス)乗り場でチャージし、これに乗ってスムーズにパリ市内に行くこともできますね。

家族や友人で持っている人がいて、容姿的に誤魔化せそうな場合(カードには写真が貼ってあるので)は貸してもらうのもありかと。現地ではちゃんとお金を払ってチャージするんだし。

オペラ界隈に宿泊する場合ロワシーバスを利用すれば、下車して徒歩でホテルに着きます。到着ゲートからすぐの場所で乗れて、エスカレーターでの上り下りもない、バスからの景色も申し分なしです。英語、日本語、中国語の順番でアナウンスが流れ、歓迎されている感じで嬉しいですよね。(ただし前述したように最近は満席状態のことが多いので以前のような快適さが失われたと言う声も聞きます。)

ツーリストインフォメーションにも触れました。到着ゲートのすぐ近くで次のことができるので有効活用すると良いかもしれません。
1) カウンターに置いてある無料地図(路線図付き)をゲット
2) simカードを購入
3) パリヴィジットまたはパリ・リージョン・パスを購入(Navigoにするか観光客向けのパスにするかは旅の目的に従って個人で判断)。このパスでロワッシーバスにも乗れる。

空港でナヴィゴを購入してRERに乗る、というのが本記事の主旨ですが、simカードの入手方法や、ロワッシーバスという交通手段、またナヴィゴでなくパリヴィジットやパリ・リージョン・パスを購入するという選択肢についても織り込んでみました。出発前にこれらを選んでおけば、空港に着いてからスムーズに動けますね!

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