パリ市内の移動、Navigoがお得

乗り放題のパスを使ってパリ観光を考えている場合、空港ですぐに購入しておいた方がお得な場合があるので、日本出発前にどの交通手段を使うか決めておいた方が良いでしょう。切符の種類をまとめてみたので自分の目的に合った手段を検討してみてくださいね。

コロナ関連での注意点

2021年6月初旬、フランスにおけるコロナ第3波がある程度収束し、ワクチン証明か陰性証明を入国時に提示することにより、日本からフランスへの入国が認められることになったものの、日本側では帰国後7日間の自宅待機(ワクチン未接種の場合これに加えて3日間指定ホテルでの滞在)が要求されますし、まだまだ自由に行き来できるとは言い難い状況です。

21年7-8月の第4波、また22年1〜2月の第5波を迎えても、感染者を少なく抑えているグリーン国認定されている日本からの入国制限に変更が加えられることはありませんでした(日本人でも他国を経由する場合は条件を確認すること)。

日本帰国時も22年3月3日以降、ワクチン接種済みの場合7日間の自宅待機が必要なくなり、旅行しやすくなりました(フランス出国前72時間以内にPCR検査を受け陰性証明を取得しておく必要はある。ワクチン未接種者は7日間の自宅待機及び3日目以降に自主検査を受ける必要あり。結果次第では自宅待機の延長もありうる)22年6月1日からの新た水際対策でフランスは最も規制の弱い「青」に区分され、この国からの入国には、3回のワクチン接種有無に関わらず日本入国時の検査入国後の自宅待機が求められなくなりました(フランス出国前72時間以内にPCR検査を受け陰性証明を取得しておく必要はある。また専用アプリでの健康フォローアップ、誓約書、Web質問票も引き続き求められる)。

ワクチン接種者であればフランス国内でも普通に観光・飲食できます。(外国に旅行する時は、その国への入国条件入国後の義務(マスク着用、ワクチンパス提示等)、日本帰国時の条件の3つは事前にしっかり確認しましょう。)

更に22年3月14日にはフランス国内でレストランやカフェ、映画館に入る際に義務付けられていたワクチンパス提示が解除され、入店の度に提示する煩わしさがなくなりました。地下鉄やバス等の公共交通機関ではマスク着用義務がありましたが、3月16日からはこれも解除されました(とはいえコロナが完全に終息した訳ではないので、車内が混み合いソーシャルディスタンスが保てない場合は任意でマスクを着用する、というのはありですね。また薬局や病院等マスク着用を義務付けている所もあるので1つは持ち歩いた方が良いかもしれません)。

以前は下記のような制約がありました。新たな変異株の出現次第により以前のような状況に置かれる可能性もあるので記述は残しておきたいと思います。
21年7月には従来より3倍近い感染力を持つデルタ株を中心として第4波が押し寄せ、8月9日以降、衛生パスpasse sanitaireを提示しないとレストランや映画館に入れなくなりました。また2022年1月からはオミクロン株による第5波が到来し、2月15日からはワクチンパス passe waccinal が求められるようになりました。

衛生パスが義務付けられていた時はワクチンを摂取した場合の他、PCR検査で陰性だった場合(現在感染していない)や、抗体検査で陽性の場合(11〜6ヶ月前に感染し現在抗体ができている)にも3日間有効のパスを取得できたのですが、22年2月15日からはブースター接種を含め3回のワクチンを打った証明が必要になりました。つまりPCR検査による陰性証明だけでは通用しなくなった訳です(16歳未満であれば陰性証明による衛生パスが有効。ただし以前のように72時間以内ではなく24時間以内のテストによる)。

留意しなければならないのは、フランス入国の条件とは全く異なるということ。日本は感染者数が少ない方でグリーン、オレンジ、レッドの3区分で最も安全なグリーン国に入ります。陰性証明があれば入国することはできる訳です。でもレストランやカフェではしっかりワクチン・パスの提示を求められますから、未接種者はこれらの場所に行くことができません。マクドナルドでさえチェックされます。道端の店やスーパー(ここは入れる)でサンドイッチと飲み物を買ってベンチに座って食べる、こんなのでは旅行を楽しむことはできないですよね。

ワクチン・パス保持者(ブースター含めて3回接種済み)であれば普通に旅行(移動、食事、美術館…)できる訳ですね。EU加盟国だけでなくスイスやジョージア等EUコロナ防疫対策に参加している国もあり、デジタル証明(スマホのアプリでQRコードを表示し、専用の機器でチェックする)を使うことができます。日本はこの対策には参加していないので、ワクチン接種済みである旨の英文の証明書を日本から持参し、フランス入国後薬局に持って行ってQRコードが印刷された紙のワクチンパスを発行してもらうことになると思います。

帰国時、日本入国に際し陰性証明が必要になると思いますが、街角のブース(多くは白いテント)や薬局で15分でPCR検査ができます。Test Covidの文言が目印。ワクチン接種済みだと無料なのですが、外国人旅行者はフランスの保険制度に加入している訳ではないので有料になるかもしれません(25€ほど)。

 

パリ市内交通 乗り放題パス=NAVIGO

メトロ、バス、トラムが乗り放題の便利なパスなので、日程が合えばこれを利用するのが一番お得です。パリ居住者用のはNAVIGO、旅行者用のはNAVIGO Découverte (ナヴィゴ・デクヴェルト)という名称です。どのメトロの窓口でも作成可能です。

写真 (3.0cm x 2.5cm) が1枚必要になるので日本から持っていくと良いでしょう。メトロ構内の証明写真機 Photomaton を使用することもできますが、ない場合はどうしようもないので。

作成時に1週間、長期滞在の場合は1ヶ月分、をチャージしてもらいます。作成に際し5€かかり、これは日本のように不要になった時に払い戻しはされません。次回パリに来る時にチャージして使えます。

パリ観光に必要なゾーン1を含むのは Toutes zone(全区間、空港やヴェルサイユ等含む)をカバーするものになります。料金は1週間22.80ユーロ、1ヶ月75.20ユーロです。

↑黄色い部分がゾーン1、2、3、ヴェルサイユ宮殿はゾーン4、CDG空港はゾーン5にある

Navigo Decouverteの値段

 使用可能区間1日 Jour1週間 Semaine1ヶ月 Mois
2 zones1-2 / 2-3 / 3-4 / 4-57,50€
3 zones1-3 / 2-4 / 3-510€
4 zones1-4 / 2-512,40€
5 zones1-517,80€22,80€75,20€
(2022年6月現在)

Navigo購入時の留意点

ただし1週間パスは月曜から日曜までで、起点はいつも月曜です。使用開始から1週間ではないのではないので注意が必要です。また金曜日以降チャージする場合は翌週月曜からの1週間分になります。1ヶ月のパスは月の初めから終わりまで有効、20日以降チャージする場合は翌月1日からの1ヶ月分になります。

曜日が合うならこの Navigo Découverte を購入するのが得策です。空港 ⇄ 市内の移動費とカルネ(チケ10枚セット)の値段以下で、1週間メトロ、バス、トラム、区間内の在来線 SNCF が乗り放題になるので。

土日にパリ着の場合などでNavigoが使えない場合は、市内行きのチケット(空港はゾーン5なので普通のチケは使用不可)を購入するしかありません。市内ではモビリスという1日券(1-2ゾーンなら7.50€)が便利かもしれません(1日に4回以上メトロ、バスに乗ることが分かっている場合)。

空港⇄パリ市内は直通のロワッシーバスやRERであればNavigoが使えます。ただしパリが初めての場合は、空港でNavigoのカードを入手してから、券売機で1週間分のチャージを行わなければなりません。Navigoカードの購入場所が少々分かりにくいので、場所を説明した記事を用意しました。

チケ Ticket あるいはチケ10枚分のカルネ Carnet

1枚ずつも購入できますが、10枚セットのカルネCarnetを購入した方がお得です。でも残った場合払い戻し申請はできないし、2回カルネを購入するよりはNavigo1週間を購入する方が安くなりますね。

チケットの種類値段(€)備考
チケ(1回乗車券)1,90地下鉄の窓口や券売機で購入。
チケ(1回乗車券)2,00バス運転手から購入する場合。
カルネ(チケ10枚セット)14,90 1枚あたり1.5€なのでお得。
ヴェルサイユ行きチケット3,65
CDG空港行きチケット10,30
(2019年現在)

メトロやRER内での乗り換えは自由にできます。メトロからRERに乗り換える時改札に同じ切符で通れます。

バスやトラムから他のバス・トラムへの乗換えは1.5時間以内であれば可能です。2枚目の切符を使う必要はありません。1時間半有効なので、厳密に乗り換えでなくとも、使えるかな位の感覚で使った切符を通すのもありですよ。あっ使えた、ということも結構あるかもしれません。

ロワシーバスやオルリーバスには使えません。専用の切符を購入する必要があります。またゾーン1を超えるRERには使用できないので、RERで空港やヴェルサイユ、デファンスにいく場合は、この行き先のための切符を窓口で購入する必要があります。

(余談ですが、フランス語で「ti」は舌先を下の歯にくっつけて発音するので、日本語の「チ」に似た発音になります。「ティケ」ではなく「チケ」と発音した方が原語に近い音になります。更に「si」も上記同様の舌のポジションで発音するので「シ」に近い音になります。つまり「チケット1枚ください」と言う場合、「アン・チケ、シルヴプレ」とカタカナ表記通り発音すれば良い訳です。)

モビリス Mobilis

メトロ、RER、バス、トラムが一日乗り放題になるパスです。チケと同じ形状で1日に何度も使用できる切符になります。

モビリス1日券1-2ゾーンは、Navigo1日券1-5ゾーンと同料金。なのでチャージするためのNavigoパスがない場合はこれを購入すると良いかもしれません。パリ市内の移動であればゾーン1−2で充分です。

 ゾーン値段(€)
2ゾーン1-2 / 2-3 / 3-4 / 4-57,5
3ゾーン1-3 / 2-4 / 3-510,00
4ゾーン1-4 / 2-512,40
5ゾーン1-517,80
(2020年現在)

1日に5回超交通機関を利用することが見込まれる場合はお得になりますね。

3日間毎日購入(22,50€)するよりは、最初に記述したNAVIGO1週間パス(22,80€)を購入してしまった方が良いと思いますが。NAVIGOだとゾーン5までカバーしているので。

参考までに、ヴェルサイユやオルリー空港はゾーン4、ディズニーランドやシャルルドゴール空港はゾーン5です。パリ市内は徒歩でいろんな場所を回ることができるので、モビリス1日券が良い選択になるかどうか…。

パリ・ヴィジット Paris Visite

連続する1日、2日、3日、5日(4日はなし)、ゾーン1-3または1-5のメトロ、RER、バス、トラムが乗り放題で、提携美術館や商業施設で割引が受けられるパスです。

モンマルトルのケーブルカー(フニクレール)でも利用可。凱旋門やモンパルナス・タワーの入場料が25%引き。デパート「ギャラリー・ラファイエット」で10%引き、等(詳しくはRATPのサイト参照)。

 1日2日3日5日
1-3ゾーン(大人)12,0019,5026,6538,35
1-3ゾーン(小人)6,009,7513,3019,15
1−5ゾーン(大人)25,2538,3553,7565,80
1−5ゾーン(小人)12,6019,1526,8532,90
(2019年現在)

またパリヴィジット1〜5ゾーンならCDG空港とパリ市内を結ぶロワシーバスが利用できます(でも値段が…)。パリ市内の発着場所はオペラ座裏にあります。

ゾーンと日数を指定して、メトロの窓口で購入。氏名と使用開始日、使用終了日をペンで記入したら有効になります。切符の形状でナヴィゴのようなタッチ式ではありません。

シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内への行き方は大丈夫ですか? こちらの記事にまとめてあるので興味があればご一読ください(「空港からパリ市内への行き方」)。

まとめ

最低限の交通費でパリを最大限観光する場合はナヴィゴ1週間を有効活用するのが得策です。ただ月曜から日曜までという制約があるので、以下の基準を適用すると良いかもしれません。

  • 4日以上使える場合にナヴィゴ1週間(Navigo semaine)を購入(木曜にパリ到着すると木金土日の4日使用可能)
  • CDG空港⇄パリ市内は往復、難しければどちらかだけでもナヴィゴを使用するようにする(到着時はロワシーバス、帰りは乗り方にも慣れているであろうRER B)
  • 金曜以降パリ到着の場合、ナヴィゴ1週間は翌週月曜から有効となるので、モビリス(1〜2ゾーン、1日券) を購入、あるいはヴェルサイユ(ゾーン3)、ディズニーランド(ゾーン5)に行く(帰りの駅は混雑するので、行きの時に往復券を購入するのがお勧め)

例:木曜パリ到着、翌週火曜日帰国する場合:
木・金・土・日はNavigo1週間(空港⇄パリ市内はロワシーバスかRERで移動、22,80€)、月はモビリス(7,50€)、火は空港行きチケット(10,30€)、合計40,30€。

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